■シナリオメモ  1.敵役    ”虚栄(アイテルカイト)”ベルンハルト・クリューガー    ナチスを裏切りアメリカへの亡命を企むSS少佐。    ”完全なドル札(ウルトラダラー)”の製造を目論み、    ザクセンハウゼン強制収容所における人体実験で生まれた超人能力者を動員して研究を行っている。    自身も超人能力者であり、言葉巧みに動員した囚人たちを動かしている。    脱走したエリーに対しても、あくまで自発的に戻るように促しつつ、    同時に脅迫も行う狡猾さを持っている。    本性は贋金で世界の支配を目論む狂人である。    製造した贋金を手にアメリカに亡命後、経済の力で世界を支配しようとしている。    ナチスへの忠誠心は低く、自らの計画のために利用しているに過ぎない。  2.登場NPC    ”虚栄(アイテルカイト)” ベルンハルト・クリューガー     贋金作戦を指揮するSS少佐。     ザクセンハウゼン強制収容所における人体実験で生まれた超人能力者を作戦に動員した。    ”魔眼(バロール)”エリー・シュタウフェンベルク     贋金作戦に従事していた少女。     研究所から脱走し、ナチスに追われている。    ”模造品(レプリカ)”リューリク・アイケ     贋金作戦に従事している少年。     ベルンハルトの言葉に洗脳されており、逆らえなくなっている。    ”鋼鉄のマイヤー(パンツァーマイヤー)”クルト・マイヤー     SS中尉、武装親衛隊エリート部隊の隊長。     ベルンハルトの裏切りを察知し、阻止しようとしている。  3.アウトライン    ベルンハルトの野望を暴き、エリーとリューリクの二人を助け出す。 ■シナリオノート  ・トレーラー 1929年、世界恐慌。 ニューヨーク証券取引場における株価大暴落に端を発し、全世界を襲った経済危機である。 この経済恐慌は、ベルサイユ条約の賠償金支払いやハイパーインフレで弱体化していたドイツ経済に致命的な一撃を見舞った。 この混乱の中で台頭してきたのが、 アドルフ・ヒトラー率いる国家社会主義ドイツ労働者党(NSDAP)、通称ナチスである。 ラインラント進駐、アンシュルス、ズデーテンラント進駐、チェコ併合――。 ドイツは周辺国を取り込みつつ、着々と戦争の準備を進めていた。 だが、その陰では目に見えないもう一つの戦いが進んでいた。 それは贋札。 SS少佐ベルンハルト・クリューガーの指揮の下、 大量の通貨を偽造して流通させ、世界各国でハイパーインフレを引き起こし、 世界恐慌の悲劇を再来させることを目的とした作戦である。 ナチスは世界恐慌の混乱の中で支持を広げてきた。 もし、再び世界恐慌が起きれば世界を鉤十字が席捲することになるだろう。 ダブルクロス 3rdEdition 「フェイク・ザ・フェイト」 ダブルクロス――、それは裏切りを意味する言葉。 ハンドアウト   PC1 ジョージ シナリオロイス:クルト・マイヤー ドイツ、ベルリン。 キミの目的は出来上がったばかりの総統官邸新館を爆破することだ。 しかし、キミの前に屈強な男が立ち塞がった。 超人兵士のSS中尉、”鋼鉄のマイヤー(パンツァーマイヤー)”と呼ばれる男。 「こんなことをして何になる。お前に信念はあるのかウクライナ人!」 只者ではない者同士、命を賭けた死闘が始まろうとしていた。   PC2 デュアル・セレモニック シナリオロイス:エリー・シュタウフェンベルク キミは仕事のためにベルリンを訪れていた。 宿泊したホテルで休んでいると、突然少女が飛び込んできた。 「お願いします! 助けてください!」 彼女が泣きながらキミに懇願すると、ゲシュタポが激しくドアを叩いた。 さて、どうするべきか……。   PC3 ロベリア シナリオロイス:リューリク キミはナチスの贋金作戦の情報の一端を掴んでいた。 そして、リューリクという名の少年が大きく関わっており、 彼について情報収集を行うためにベルリンに潜伏中だった。 幸運にも、キミは街のカフェテラスで食事をしている彼を見つけた。 「はい、ぼくがリューリクですが……」   PC4 紅 火煉 シナリオロイス:ベルンハルト・クリューガー キミは裏切り者だ。ドイツにキミの居場所はない。 キミはゲシュタポに追われ路地裏に追い込まれた。 この危機を脱するには超人兵士としての力を使うしかない。 そう思ったとき、SS少佐が助けに入った。 「いけませんね。大の男が大勢で女の子一人を取り囲むことが誇り高きアーリア人のすることですか?」  ・シーン構成 ―――――――――――――――――――――――――――――――― OP1 シーンプレイヤー:ジョージ ナチスドイツの威風を現すような威圧的で堂々とした建築がある。 アルベルト・シュペーアが設計した総統官邸新館だ。 キミの目的はこの象徴的な建築を木っ端微塵に吹き飛ばすこと。 ナチズムへの反逆の証を、ここベルリンに打ち立てることだ。 しかし、キミの前に立ち塞がる男がいる。 肉体も精神も鋼でできていると言われる男”鋼鉄のマイヤー(パンツァーマイヤー)”。 「こんなことをして何になる。お前に信念はあるのかウクライナ人!」 ・内容:ジョージとマイヤーの死闘 ―――――――――――――――――――――――――――――――― OP2 シーンプレイヤー:デュアル・セレモニック キミは仕事のためにベルリンを訪れていた。 宿はブランデンブルク門に面した通りにあり、佇まいは悪くなった。 ただ、問題があるとすれば……、 先ほどキミの部屋に飛び込んできた少女。 それよりやや遅れてキミの部屋のドアを叩くゲシュタポだった。 「お願いします! 助けてください!」 ・内容:エリーがデュアルに助けを求めるシーン ―――――――――――――――――――――――――――――――― OP3 シーンプレイヤー:ロベリア アメリカ合衆国、ダンネモーラ刑務所。 ラッキー・ルチアーノは面会に訪れたマイヤー・ランスキーを通してキミに手紙を送った。 ナチスドイツが秘密裏に計画している贋金作戦を暴き、その仔細を報告せよ。 といった内容のものであり、あどけない風貌の少年が写る一枚の写真が同封されていた。 リューリク・アイケ、彼がどうやら重要人物らしい。 ベルリンに潜伏し調査活動を開始したキミは、 幸運にもカフェテラスで食事をしているリューリクを見つけた。 ・内容:リューリク、ベルンハルトとの邂逅シーン リューリクは唇だけを動かしてキミに何かを伝えようとしている。 リューリク『……、タ……ス……ケ……テ……』 ―――――――――――――――――――――――――――――――― OP4 シーンプレイヤー:紅 火煉 キミはゲシュタポに追われていた。 ゲシュタポは秘密警察であり、超人能力者の事件を担当する部門であり、 そして何より、そのトップはSS中将ハインリヒ・ミュラー。 親衛隊との繋がりが非常に深い組織である。 もし捕まればまともな裁判など期待できない。 良くて銃殺、悪ければ強制収容所で生涯実験動物扱いだろう。 キミは路地裏に追い込まれた。危機を脱するには超人兵士としての力を使うしかない。 ・内容:ベルンハルトが火煉を助けるシーン ―――――――――――――――――――――――――――――――― ミドル1 シーンプレイヤー:ジョージ 登場:デュアル 死闘の果てに両者の決着はつかなった。 銃弾は鋼の肉体に通じず、鋼の拳はキミに届かない。 そして時間はキミに味方しない。 試合終了の合図を告げるかのように足音が二つ。 フランス人のビジネスマンと少女が現れた。 ・内容:ジョージとデュアルの合流シーン マイヤー「エリー……、これはどういうことだ……」 マイヤー「SSの私が預かるよりは余程マシか……」 マイヤー「ここは退かせて貰う」 マイヤー「貴様らに僅かでも信念が残っているなら、その子を死ぬ気で守れ!」 ―――――――――――――――――――――――――――――――― ミドル2 シーンプレイヤー:ロベリア 登場:火煉 キミは少年の助けを求めるメッセージを確かに受け取った。 しかし、ここはドイツの首都ベルリン。 敵地のど真ん中であり、マフィアのコネクションも遠く及ばない。 ラッキー・ルチアーノからの命令、少年の救援。 キミがそれらを達成するためにすべきことは、信頼できる仲間を見つけることだ。 そして、丁度良くゲシュタポに追われている火煉を見つけた。 ・内容:ロベリアと火煉の合流シーン ―――――――――――――――――――――――――――――――― ミドル3 マスターシーン その男は音もなく現れた。 ベルンハルト「こんなところにいたのですねエリー……」 ジョージとデュアルが目を放した隙に、ベルンハルトは何処からともなく現れた。 エリー「ひっ……!」 ベルンハルト「戻ってきて、貰えませんか? いえ、無理強いは致しませんよ」 ベルンハルト「無理強いは良くない…… 自発的な協力…… それこそが大事……」 ベルンハルト「みんなで力を合わせて難事を成し遂げる それが団結の力なのです」 ベルンハルト「長官はそこをあまり理解してらっしゃらない 残念ですね」 エリー「い……ゃ……」 ベルンハルト「そうですか、それは残念です 気が変わったらいつでも呼んで下さい」 ベルンハルト「あぁ……、それと……」 ベルンハルト「私は優しいですが、ゲシュタポの方々は少々荒っぽい……」 ベルンハルト「あの少年に何か間違いが起きなければいいのですが……」 エリー「リューリク……!!」 ベルンハルト「では失礼致します 無断で入ったものですから、長居するわけにはいきませんからね」 ベルンハルトはエリーにEロイス絶対の枷を使用。 エリーはベルンハルトの秘密を口外できない。 無理に聞き出した場合、エリーは死亡する。 ベルンハルトが戦闘不能になれば解除。 その男は、入ってきた時と同じように音も無く消えた。 ―――――――――――――――――――――――――――――――― ミドル4 シーンプレイヤー:デュアル 登場可:ジョージ エリーはゲシュタポに追われていた。 彼女に何があるというのだろうか、彼女は多くを語ろうとしなかった。 これからどうするにせよ、まずは知らなければならない。 ・内容:情報収集シーン ・情報項目 「エリーについて」 技能:裏社会 目標値7 彼女はザクセンハウゼン強制収容所に収容されていたユダヤ人で、 超人兵士開発実験に供され生き残ったユダヤ人の少年少女のうちの一人である。 ベルンハルトはその優れた能力に着目し、贋金作戦に彼女を動員した。 エリーは”魔眼(バロール)”と呼ばれ、紙幣の素材、インクの原料、その濃淡、 全てを分析する能力に優れている。 しかし、エリーはその愚かしい行為に手を染めることに良心の呵責を感じ脱走。 ゲシュタポに追われる身となった。 「マイヤーについて」 技能:軍事 目標値7 彼は武装親衛隊(WSS)のエリート部隊「ライプシュタルダンテSSアドルフヒトラー(LSSAH)」の対戦車中隊長であり、 親衛隊情報部(SD)とその傘下にあるゲシュタポの汚いやり方を嫌悪していた。 SD所属であり贋金作戦の指揮官であるSS少佐ベルンハルトが何らかの背任行為を企んでいることに気付き、 本格的にSDに握り潰される前に独自に調査を行っている。 エリーが関与していることを掴み行方を捜していたが、 その途中で総統官邸新館の爆破を企むジョージと遭遇、戦闘になった。 ―――――――――――――――――――――――――――――――― ミドル5 シーンプレイヤー:火煉 登場可:ロベリア 戦わなければ生き残れない。 これは火煉にとって生きるか死ぬかの戦争である。 生死を分かつのは情報、敵を知らなければならない。 ・内容:情報収集シーン ・情報項目 「リューリクについて」 技能:裏社会 目標値7 彼はザクセンハウゼン強制収容所に収容されていたユダヤ人で、 超人兵士開発実験に供され生き残ったユダヤ人の少年少女のうちの一人である。 ベルンハルトはその優れた能力に着目し、贋金作戦に彼を動員した。 リューリクは”模造品(レプリカ)”と呼ばれ、あらゆる機械部品を複製する能力に優れている。 贋札を大量印刷するための輪転印刷機の製造にその能力を発揮している。 愚かしい行為に罪悪感を感じつつも、ベルンハルトが約束した待遇、身の安全の保障から、 贋金の製造に携わっている。 「贋金作戦について」 技能:軍事 目標値9 ”完全なドル札(ウルトラダラー)”という贋札を大量に生産し、 世界中の経済を混乱に陥れる作戦である。 SDでは「ベルンハルト作戦」と呼ばれている。 指揮官はSS少佐ベルンハルト。 彼はザクセンハウゼン強制収容所における超人兵士開発実験によって力を得た囚人を作戦に動員しており、 スイス銀行の目も晦ますほど精巧なポンド紙幣の生産に成功を収めている。 ”完全なドル札(ウルトラダラー)”の完成も時間の問題である。 もしこれが成功すれば、世界は通貨の信用を失い未曾有のハイパーインフレに見舞われ、 再び世界恐慌が起きるだろう。 ―――――――――――――――――――――――――――――――― ミドル6 マスターシーン そこは、世界首都ゲルマニア計画によって建設されたSD施設の一つ。 ユダヤ人の少年リューリクは、小さな体で、しかし力強くこれ以上の協力の拒否を告げた。 リューリク「ぼくは、もう協力できません……」 ベルンハルト「……」 リューリク「今までの待遇、安全の保証、感謝はしています…… けど、」 リューリク「ぼくはこれ以上自分を裏切れない!!」 リューリク「自分の不幸を濯ぐために誰かに不幸を押し付けるようなことっ!!」 ベルンハルト「なるほど、立派な考えですね…… しかし……」 ベルンハルト「そうなればキミは収容所に逆戻りです 私の権限でもそれはどうにもできない……」 リューリク「分かっています ぼくはそれでも構わない」 ベルンハルト「……」 ベルンハルト「なるほど、決意は固いようですね……」 ベルンハルト「しかし、それでは私が困る」 ベルンハルトが蝕む声を使用。 リューリクはベルンハルトの提案を疑いなく受け入れる。 ベルンハルト「考え直しませんか? それが私たちお互いのためです」 リューリク「………………、はい……」 ベルンハルト「大変よろしい!」 ベルンハルト「工程は遅れ気味です 一緒にがんばりましょう、ね?」 ベルンハルト「協力して難事を成し遂げる それはとても力強く美しいものです」 ベルンハルト「(リューリクがこちらにある限り、エリーはどこへも行けません)」 ベルンハルト「(いずれは彼女も戻ってくるでしょう)」 ―――――――――――――――――――――――――――――――― ミドル7 シーンプレイヤー:ロベリア 登場:火煉 その男は音も無く現れた。 ベルンハルト「嗅ぎ回っている方々がいると聞きました その、なんでしょうか……」 ベルンハルト「目障り……、ですね」 ベルンハルト「また、会いましたね」 ベルンハルト「無事に逃げおおせたようで何よりです」 ベルンハルト「だって、その方が楽しいでしょう、ね?」 ベルンハルトがEロイス加虐の宴を火煉に使用 火煉の体に爆弾が埋め込まれました 戦闘不能になると、同エンゲージの全てのキャラクターに5d10点のダメージを与え、 その後火煉は死亡します 解除方法は火煉と同じ超人兵士のマイヤーが知っているかも知れません ベルンハルト「エリーもキミも、生死は私が握っています」 ベルンハルト「私のルールの中で生かされている! それだけなのですよ……!」 ・内容:ベルンハルトが火煉に爆弾を埋め込むシーン ―――――――――――――――――――――――――――――――― ミドル8 シーンプレイヤー:デュアル 登場:ジョージ エリーもマイヤーも複雑な事情に絡め取られているようだった。 それは、象徴的建築を爆破するよりも難しいものだろう。 どうするべきかと思案しているところに再びマイヤーが現れた。 マイヤー「エリーにどうしても聞かなければならないことがある」 マイヤー「無理に喋らせるのは私とて心苦しい。だから、協力しろとは言わん。邪魔はするな」 ・内容:マイヤーがエリーを問い詰めるシーン ・シーンメモ:マイヤーによる尋問が始まったらシーンを切る ―――――――――――――――――――――――――――――――― ミドル9 シーンプレイヤー:火煉 登場:ジョージ、デュアル、ロベリア キミの中に埋め込まれた爆弾を除去するには、 同じ超人兵士であるマイヤーの協力を得るしかない。 ”鋼鉄のマイヤー(パンツァーマイヤー)”、肉体も精神も鋼でできた生粋の軍人である。 裏切り者であるキミに彼は協力してくれるだろうか。 マイヤーの元を訪れると、何やら彼は少女を尋問しようとしていた。 ・内容:全員合流シーン ・イベント「爆弾除去」 イベントトリガー:マイヤーに事情を話すこと Eロイス加虐の宴を解除 マイヤー「酷いことを……、だから私はSDが大嫌いなのだ」 マイヤー「これを咥えてろ。痛いぞ」 ―――――――――――――――――――――――――――――――― ミドル10 シーンプレイヤー:ジョージ マイヤーが言うには、ベルンハルトは裏切り者らしい。 SDに任せれば粛清と隠蔽で事態を収拾できるそうだが、 贋金作戦は継続されるだろうし、根本的な原因であるSDの体質は変わらない。 ベルンハルトの目論見を暴き、それを白日の下に晒すことが重要だ。 そのためには、事態の真相を知る必要がある。 ・内容:情報収集シーン ・情報項目 「ベルンハルトについて」 技能:軍事 目標値9 SD所属、「ベルンハルト作戦」を指揮するSS少佐。 優れた交渉能力、人心掌握術を持ち、 SD長官ラインハルト・ハイドリヒやゲシュタポ局長ハインリヒ・ミュラーに取り入り、 組織内で頭角を現してきた。 ポンド紙幣の偽造に成功するなど成果も上げており、両者から信頼を得ている。 しかし、その本性は贋金で世界の支配を目論む狂人である。 製造した”完全なドル札(ウルトラダラー)”を手にアメリカに亡命し、 そこを本拠に贋金の力で世界経済を支配しようと企んでいる。 「ベルンハルトの目論見」 技能:噂話 目標値12 ベルンハルトは”完全なるドル札(ウルトラダラー)”の完成させ、 そこそこの量を製造したらアメリカに亡命するつもりである。 その際に、贋札作りに欠かせないエリーとリューリクを連れて行き、 本格的な偽造大量生産を新天地で行うつもりである。 「”完全なドル札(ウルトラダラー)”について」 技能:裏社会 目標値9 紙の素材、インクの原料、その濃淡、そしてそれを製造する輪転印刷機まで、 全てがドル紙幣と同じ完全な贋札である。 それを見破る術は存在しない。 莫大な量を印刷すれば、ドル紙幣の信用は失墜し、ハイパーインフレを引き起こすだろう。 しかし、適度な量の印刷に留めればそれは莫大な資産となる。 超人能力者の力無くしては成し得ないオーバーテクノロジーである。 ―――――――――――――――――――――――――――――――― クライマックス SD施設の一つ、贋札製造工場。 ”完全なドル札(ウルトラダラー)”のサンプルはいくつか出来上がっているようだった。 そこでは、キミたちが来るのを知っていたかのようにベルンハルトが待ち構えていた。 ベルンハルト「全て知られた……、ということでしょうか、ね?」 ベルンハルト「でしたら是非ご覧になっていただきたいですね」 ベルンハルト「この世界を支配する力”完全なドル札(ウルトラダラー)”を!」 ・内容:ベルンハルトとの戦い ―――――――――――――――――――――――――――――――― ED1 シーンプレイヤー:XXXX XXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXX ・内容:XXXXXXXX ―――――――――――――――――――――――――――――――― ED2 シーンプレイヤー:XXXX XXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXX ・内容:XXXXXXXX ―――――――――――――――――――――――――――――――― ED3 シーンプレイヤー:XXXX XXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXX ・内容:XXXXXXXX ―――――――――――――――――――――――――――――――― ED4 シーンプレイヤー:XXXX XXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXX XXXXXXXXXXXXXXXX ・内容:XXXXXXXX ―――――――――――――――――――――――――――――――― ”鋼鉄のマイヤー(パンツァーマイヤー)”クルト・マイヤー 1910〜1961    戦時中は果敢な戦いからその名が敵味方に広く知れ渡った。  最年少で武装親衛隊少将まで昇格、西部戦線では連合軍を苦しめた。  ベルギーのリエージュで捕虜となり、トレント・パーク捕虜収容所に収容。  戦後は戦争犯罪法廷に引き出され、戦時国際法違反として死刑判決が下った。  裁判では彼の弁護に当時の敵であった連合軍将校が参加した。  その後も減刑の嘆願が相次ぎ、1954年には釈放。  自らの戦争体験を描いた「擲弾兵」を出版しベストセラー。  元武装親衛隊の相互扶助に尽力した。  51歳の誕生日に心臓発作のために死去、  その葬儀には政治家、軍人など数千人が参列した。 ”魔眼(バロール)”エリー・シュタウフェンベルク 1924〜????    ドイツから脱出後、リトアニアのユダヤ人コミュニティに身を寄せていた。  ナチスドイツの勢力がバルト三国まで及び始めると、  カウナスのリトアニア領事杉原千畝が発給した”命のビザ”により日本を通ってパレスチナへと脱出、  イスラエルに安息の地を得た。  その後の動向は知られていないが、  イスラエルの研究水準の高さに貢献したといわれている。 ”模造品(レプリカ)”リューリク・アイケ 1923〜1994    ドイツから脱出後、エリーと共にリトアニアのユダヤ人コミュニティに身を寄せていた。  彼もエリーと同じく杉原千畝の発給した”命のビザ”によりパレスチナへと脱出。  その後イスラエルにおいて設立されたモサドの活動に従事し、中東戦争に貢献した。  武器供給停止に直面したイスラエルが、いち早く国産主力戦車メルカバの開発に成功を収めたのは、  彼の”模造品(レプリカ)”としての能力が貢献したところが大きい。  この戦車は乗員の生存を第一に考えて設計されていた。  以降、諜報活動からは身を引き、イスラエル・エアロスペース・インダストリーズで勤務。  ラビン首相がヨルダンとの平和条約に調印、アラファト議長と共にノーベル平和賞を受賞した年に亡くなった。 ■告知 トレーラー   1929年、世界恐慌。 ニューヨーク証券取引場における株価大暴落に端を発し、全世界を襲った経済危機である。 この経済恐慌は、ベルサイユ条約の賠償金支払いやハイパーインフレで弱体化していたドイツ経済に致命的な一撃を見舞った。 この混乱の中で台頭してきたのが、 アドルフ・ヒトラー率いる国家社会主義ドイツ労働者党(NSDAP)、通称ナチスである。   ラインラント進駐、アンシュルス、ズデーテンラント進駐、チェコ併合――。 ドイツは周辺国を取り込みつつ、着々と戦争の準備を進めていた。 だが、その陰では目に見えないもう一つの戦いが進んでいた。   それは贋札。 SS少佐ベルンハルト・クリューガーの指揮の下、 大量の通貨を偽造して流通させ、世界各国でハイパーインフレを引き起こし、 世界恐慌の悲劇を再来させることを目的とした作戦である。 ナチスは世界恐慌の混乱の中で支持を広げてきた。 もし、再び世界恐慌が起きれば世界を鉤十字が席捲することになるだろう。     ダブルクロス 3rdEdition 「フェイク・ザ・フェイト」 ダブルクロス――、それは裏切りを意味する言葉。      参加NPC    ”虚栄(アイテルカイト)” ベルンハルト・クリューガー    贋金作戦を指揮するSS少佐。    ”魔眼(バロール)”エリー・シュタウフェンベルク    贋金作戦に従事していた少女。    ”模造品(レプリカ)”リューリク・アイケ    贋金作戦に従事している少年。    ”鋼鉄のマイヤー(パンツァーマイヤー)”クルト・マイヤー    SS中尉、武装親衛隊エリート部隊の隊長。     ハンドアウト   PC1 ジョージ シナリオロイス:クルト・マイヤー ドイツ、ベルリン。 キミの目的は出来上がったばかりの総統官邸新館を爆破することだ。 しかし、キミの前に屈強な男が立ち塞がった。 超人兵士のSS中尉、”鋼鉄のマイヤー(パンツァーマイヤー)”と呼ばれる男。 「こんなことをして何になる。お前に信念はあるのかウクライナ人!」 只者ではない者同士、命を賭けた死闘が始まろうとしていた。   PC2 デュアル・セレモニック シナリオロイス:エリー・シュタウフェンベルク キミは仕事のためにベルリンを訪れていた。 宿泊したホテルで休んでいると、突然少女が飛び込んできた。 「お願いします! 助けてください!」 彼女が泣きながらキミに懇願すると、ゲシュタポが激しくドアを叩いた。 さて、どうするべきか……。   PC3 ロベリア シナリオロイス:リューリク キミはナチスの贋金作戦の情報の一端を掴んでいた。 そして、リューリクという名の少年が大きく関わっており、 彼について情報収集を行うためにベルリンに潜伏中だった。 幸運にも、キミは街のカフェテラスで食事をしている彼を見つけた。 「はい、ぼくがリューリクですが……」   PC4 紅 火煉 シナリオロイス:ベルンハルト・クリューガー キミは裏切り者だ。ドイツにキミの居場所はない。 キミはゲシュタポに追われ路地裏に追い込まれた。 この危機を脱するには超人兵士としての力を使うしかない。 そう思ったとき、SS少佐が助けに入った。 「いけませんね。大の男が大勢で女の子一人を取り囲むことが誇り高きアーリア人のすることですか?」     日時:5月13日(金曜)22:30〜28:00 募集人数:2人〜4人 シナリオ傾向:第二次大戦サスペンス風活劇、頭空っぽでお楽しみ下さい。 連絡事項:参加させたいPCを最大二人まで添付してご応募ください。      締め切りは5/12の24:00とさせていただきます。      参加PCが決定した後にハンドアウトを作成します。 レギュレーション:Exp〜100、ウィアードエイジのPCのみ、所属制限なし セッションチャンネル: irc.trpg.net (irc.cre.jp) #デュアルクロス_カズ #デュアルクロス_カズ裏 #デュアルクロス_カズデータ