■シナリオメモ  1.敵役    ”斎場(メモリアル)”と呼ばれるレネゲイドビーイング。    他のレネゲイドビーイングと同じく、人を知る欲求を満たすために行動している。    通夜で死者を弔う人々を知り、人の死について興味を抱く。    死を身近に感じるために次々と人を殺すようになったジャーム。    レネゲイドを喰らうレネゲイド、ウロボロスのシンドロームを持っており、    その欲求は人類が滅亡するまで止まらない危険な存在であることから、    プランナーはこれの処理を決意する。    殺した人間を喰らい、自身の一部として取り込むことができる。    いつでも好きなようにその人格を姿形までそのまま出すことができることから、    識別が困難となっている。    次の標的は有島正文、歪んだ兄妹関係である彼の死が栞音に与える影響を知りたがっている。  2.登場NPC    ”日の出(ライジングサン)”笹森恵(ささもり けい)     幼い頃、レネゲイド適性の高さ故にFHに拉致されチルドレンとして育てられた少女。     同じような境遇の恋とは、よくチームを組んで任務にあたり互いを支えあっていた。     恋の調整中に単独で任務に赴き、”斎場(メモリアル)”に殺された。     以後、肉体は失ったがメモリアルの中で人格のみが存在している。     FHに拉致される前は健吾との付き合いがあり、     空手の試合を応援しに行ったこともある。     「ねぇ、恋 あたし、いつかFH(ここ)抜け出して自由に生きるんだ」     「お兄ちゃん! お兄ちゃんだよね! 凄いかっこよくなってるから誰かと思っちゃった!」    ”人形師(プッペンマイスター)”有島正文(ありしま まさふみ)     UGNエージェントにしてレネゲイド研究者。     妹を実験台にして、最強のオーヴァードの創造を目指している。     葛藤と苦悩、そしてそこから立ち上がる強さこそが最強への道標と信じて、     妹にいつも理不尽な試練を課している。     栞音の正文を慕う気持ちを利用しながら、飴と鞭を使い分けている。     「クズが、黙って言われた通りにやるんだ。今度口答えしたら二度と薬は出さないぞ」     「栞音は良い子だね。ぼくはとても誇りに思うよ」    ”戦いの女神(ミネルヴァ)”坂月那岐(さかつき なぎ)     戦いを欲する協力型レネゲイドビーイングとその宿主。(上級p.112)     ”斎場(メモリアル)”を処理すべく追っている。     その途中ファティマを発見したことから戦いを挑もうとする。     「あんたを理解したい”同族喰い(ウロボロス)”。さぁ、死合ってもらおうか」  3.アウトライン    ”斎場(メモリアル)”を討伐する。 ■シナリオノート  ・トレーラー 故郷に帰ると久々に友人に会うことができた。 彼、或いは彼女は、記憶の中のそれよりずっと成長してて、 ただただそのことに喜びを感じる。 時間はそうした喜びを与えてくれると共に、 無慈悲な現実も教えてくれる。 人は変わらずにはいられない。 だから記憶を残し、託すのだ。 ここ数日、ゼノスの動きが活発化してきている。 各地でレネゲイドビーイングが目撃され、 UGNやFHとの衝突もたびたび起きていた。 プランナーは一体何を考えているのだろうか――。 ダブルクロス 3rdEdition 「メモリアル」 ダブルクロス――、それは裏切りを意味する言葉。  ・参加NPC    ”戦いの女神(ミネルヴァ)”坂月那岐(さかつき なぎ)     戦いを欲する協力型レネゲイドビーイングとその宿主。(上級p.112)    ”人形師(プッペンマイスター)”有島正文(ありしま まさふみ)     UGNエージェントにしてレネゲイド研究者。    ”日の出(ライジングサン)”     FHチルドレンの少女。恋とよくチームを組んでいたが、単独で出撃した際に死亡。    笹森恵(ささもり けい)     健吾の幼馴染の女の子。空手の大会を応援に行って以来、会うことがなかった。  ・ハンドアウト PC1 藤田健吾 シナリオロイス:笹森恵 久しぶりにキミの前に現れた幼馴染は成長していて、 それは、かつてキミの背中ばかり眺めていた子供ではなかった。 快活で眩くさえ感じる笑顔が似合う少女は、 キミと再会できたことを心から喜んでいた。 「お兄ちゃん! お兄ちゃんだよね! 凄いかっこよくなってるから誰かと思っちゃった!」 PC2 春日井恋 シナリオロイス:”日の出(ライジングサン)” キミは虐げられていた。人間扱いされず、研究成果のための消耗品だった。 そんなキミが生き残ってこれたのは、同じ境遇のFHチルドレン、 名前は分からないけど”日の出(ライジングサン)”の存在があったからだ。 だが、キミが調整中に彼女は単独で任務に赴き死亡した。 「ねぇ、恋 あたし、いつかFH(ここ)抜け出して自由に生きるんだ」 PC3 有島栞音 シナリオロイス:有島正文 キミの兄は歪んでいた。キミを実験台に利用し、そのことを少しも気に病むことは無かった。 独自の理論による最強のオーヴァードの創造。それが彼の願いだった。 そんな彼はキミに無理難題を申し付けた。 ゼノスは何かを探している。それをヤツ等より先に手に入れて出し抜くこと。 「クズが、黙って言われた通りにやるんだ。今度口答えしたら二度と薬は出さないぞ」 PC4 ファティマ シナリオロイス:坂月那岐 霧谷を頼ることで難を逃れたキミだったが、その苦難が終わることはなかった。 目の前で坂月那岐が刃を抜いた。彼女は本気だ。 ゼノスの活動が活発化しているとは聞いていたが、 まさかキミの目の前に彼女が現れることになろうとは――。 「あんたを理解したい”同族喰い(ウロボロス)”。さぁ、死合ってもらおうか」  ・シーン構成     |藤田健吾|春日井恋|有島栞音|ファティマ| オープニングフェイズ シーン1   ×    ×    ×    ◎ シーン2   ×    ×    ◎    × シーン3   ×    ◎    ×    × シーン4   ◎    ×    ×    × ミドルフェイズ シーン5   ×    ×    ○    ◎ シーン6   ×    ◎    ×    × シーン7   ◎    ×    ×    × シーン8   ×    ×    ◎    ○ シーン9   ○    ◎    ×    × シーン10  ○    ○    ○    ◎ シーン11  ◎    △    △    △ シーン12  ×    ×    ×    × シーン13  ×    ×    ×    ◎ シーン14  ×    ×    ◎    × シーン15  ×    ◎    ×    × シーン16  ◎    ×    ×    × シーン17  ×    ×    ×    × クライマックスフェイズ シーン18  ○    ○    ○    ○ エンディングフェイズ シーン19  ×    ×    ×    ◎ シーン20  ×    ×    ◎    × シーン21  ×    ◎    ×    × シーン22  ◎    ×    ×    × ―――――――――――――――――――――――――――――――― オープニングフェイズ シーン1 「”戦いの女神(ミネルヴァ)”の襲撃」 シーンプレイヤー:ファティマ   宵闇に不気味に輝く白刃。 彼女は正気ではないが本気だ。 キミはプランナーを振り切りUGNに身を寄せることで安全を確保した。 だが、そんなもの幻想だった。 これこそが”同族喰い(ウロボロス)”の業。 坂月那岐はキミに言い放つ。 「あんたを理解したい”同族喰い(ウロボロス)”。さぁ、死合ってもらおうか」 ・内容:那岐がファティマに戦いを挑むシーン と、今にも戦いが始まろうとしたその時! 那岐の獣眼が何らかの影を捉えた。 那岐「……、探し物が見つかった。続きは次の機会にしようウロボロス」 そう言うと、彼女は宵闇の中で駆け出していき姿を消した。 ―――――――――――――――――――――――――――――――― オープニングフェイズ シーン2 「人形師の夢」 シーンプレイヤー:有島栞音   彼の研究室には照明が無い。コンソールの明かりだけが不気味に実験器具を照らしている。 正文は病的だが天才だった。 そしてキミはそんな彼の妹であり人形である。 彼がキミに望むことは一つ。最強のオーヴァードになること――。 そのために、彼はキミから全て奪い、力を与えた。 正文「処置は済んだよ栞音。もう動いて大丈夫。どうだい、新しいブレードの調子は?」 ・内容:有島正文が栞音にゼノスが探しているものを先に見つけることを命令するシーン ―――――――――――――――――――――――――――――――― オープニングフェイズ シーン3 「ライジングサン」 シーンプレイヤー:春日井恋   ライジングサンはキミとよくチームを組むFHチルドレンで、年頃は同じくらい。 互いにセルでは虐げられていたこともあり、すぐに打ち解けた。 今日もまた二人でチームを組んで出撃し、なんとか任務を果たしたがお互いに満身創痍。 捨て駒の役割をあてがわれる中、協力して窮地を脱してのけた。 傷を庇いながらライジングサンがキミに笑いかける。 「いたた……。でも、生還! うまくいったね」 ・内容:”日の出(ライジングサン)”と恋の回想シーン ―――――――――――――――――――――――――――――――― オープニングフェイズ シーン4 「再会」 シーンプレイヤー:藤田健吾   それは突然の再会だった。 これといった任務も無く。日用品を買い足しに出掛けていた時、彼女は突然現れた。 「お兄ちゃん! お兄ちゃんだよね! 凄いかっこよくなってるから誰かと思っちゃった!」 快活で眩くさえ感じる笑顔が似合う女の子。 かつてキミの背中ばかり眺めていた子供、笹森恵だった。 ・内容:笹森恵と健吾の再会シーン ―――――――――――――――――――――――――――――――― ミドルフェイズ シーン5 「目つきの悪い護衛」 シーンプレイヤー:ファティマ 登場:有島栞音   キミはゼノスの坂月那岐と遭遇したことを報告すると、 それに興味深そうに耳を貸してくるエージェントがいた。 有島正文である。 「それは災難だったね。大丈夫、護衛をつけよう。さぁ、おいで栞音」 研究者風のエージェントは栞音を呼び出した。 ・内容:ファティマ、栞音の合流シーン ―――――――――――――――――――――――――――――――― ミドルフェイズ シーン6 「黄泉がえり」 シーンプレイヤー:春日井恋   キミは妙な噂を耳にしていた。 死んだはずのライジングサンがたびたび目撃されているという。 きっと、セルリーダーの呼び出しもこの件だろう。 キミが廃れた食堂のドアを開けると、苛立ちを隠せないセルリーダーがいた。 「既に耳にしているかも知れないが、ライジングサンが生きている可能性がある」 キミの義父である春日井勇斗だ。 ・内容:セルリーダーが恋にライジングサン殺害命令 ―――――――――――――――――――――――――――――――― ミドルフェイズ シーン7 「メモリアル」 シーンプレイヤー:藤田健吾   キミは並居る強豪を押し退け、遂に全国大会に駒を進めた。 辛く苦しい練習を耐えに耐えての悲願である。 恵は近所に住む子で、何かとキミの背中に追いかけていた。 大会当日も遠路遥々、キミを応援しに来ていた。 この頃の彼女もたしか笑顔が眩しかった。そう記憶している。 (回想シーンです) ・内容:健吾と恵の回想シーン ―――――――――――――――――――――――――――――――― ミドルフェイズ シーン8 「”戦いの女神(ミネルヴァ)”の襲撃、再び」 シーンプレイヤー:有島栞音 登場:ファティマ   彼女は宣言通り再び現れた。 ”戦いの女神(ミネルヴァ)”坂月那岐。 「今度は二人か。それもいいだろう」 躊躇い無く刃を抜く那岐。 「あんたも使えるのだろう。さぁ、死合ってもらおうか」 その切っ先は栞音に向けられた。 ・内容:栞音と那岐の決闘シーン 那岐「む、やるな……。いいぞ……。そうでなくては」 那岐『ヒトをリカイするには、互いのイノチを賭けなくては始まらない……』 ―――――――――――――――――――――――――――――――― ミドルフェイズ シーン9  「再会、そして――」 シーンプレイヤー:春日井恋 登場:藤田健吾   キミは生きているかも知れないライジングサンを探すことになった。 彼女を殺すために。 幸か不幸か――、彼女はすぐに見つかった。 何度も命がけで、背中合わせで、危機を乗り切った大切な仲間を見間違えることはない。 ライジングサンはUGNエージェント藤田健吾と二人で何か話をしながら歩いていた。 とても幸せそうだった。 ・内容:恋と健吾の合流シーン ライジングサンは、健吾を押し退け、恋に向かって駆け出した。 両手には一瞬で練成した拳銃。 銃口は恋に正確に狙いをつけ、息を止め、引き金を引き絞り、撃った。 彼女の眼には狂気が宿っている。 先ほどまで健吾と楽しそうに昔話をしていた彼女ではなかった。 ―――――――――――――――――――――――――――――――― ミドルフェイズ シーン10 「ゼノスの躍動」 シーンプレイヤー:ファティマ 登場:有島栞音、藤田健吾、春日井恋   那岐と栞音の戦いは決着がつかなかった。 いや、両者ともこれからが本番といった闘気を漂わせていた。 凍てつく二人の空間を銃声が引き裂く。 かなり近い。 那岐「あんたとの死合に気を取られ過ぎていたようだ」 那岐は戦いを放棄して、銃声の方へ駆け出していった。 それを追うキミと栞音は、戦慄の光景に出会った。 UGNエージェントの健吾が立ち竦むなか、 狂気を眼に宿した少女が、その両手に握られた拳銃で、 FHチルドレンの恋を撃っていた。 ・内容:恵のところに皆が駆けつけるシーン 恵は両脚を獣のそれに変形させると、驚くべき速さで逃げ出した。 恋の知る限り、ライジングサンにキュマイラのシンドロームは確認されていない。 那岐はそれを追いかけていく。 どうやら、那岐が、ゼノスが探していたのは”日の出(ライジングサン)”笹森恵だったようだ。 ―――――――――――――――――――――――――――――――― ミドルフェイズ シーン11 「事件の真相」 シーンプレイヤー:藤田健吾 登場可:春日井恋、有島栞音、ファティマ   わけがわからない。信じられない。 笹森恵は、あのキミの背中ばかり追いかけていた子供はオーヴァードだった。 何故恋を撃った。 何故ゼノスに追われている。 何故、今頃になってキミの前に現れた――。 それを調べる必要がありそうだ。 (情報収集シーンです) ・内容:情報収集シーン ・情報項目 「笹森恵について」 技能:情報FH 目標値9 笹森恵は健吾の空手の全国大会を応援している最中、 FHによって拉致されオーヴァードに覚醒させられ、チルドレンとして育った。 コードネームは”日の出(ライジングサン)” そして、笹森恵は死んだ。 FHの任務で単独出撃した際にレネゲイドビーイングに殺された。 彼女の人格はそのレネゲイドビーイングによって取り込まれた。 レネゲイドビーイングが彼女の人格を表出させているうちは、 彼女は自分が死んだことさえ気がついていない。 恋を撃ったのは笹森恵の人格ではなく、レネゲイドビーイングの意志である。 「ゼノスが探しているモノについて」 技能:噂話 目標値9 ゼノスは”斎場(メモリアル)”という名のレネゲイドビーイングを探している。 このレネゲイドビーイングはジャームであり危険な存在である。 ある目的のために次々と人を殺すからだ。 また、ウロボロスシンドロームを持っていることからも敵視されている。 笹森恵を殺したのも”斎場(メモリアル)”であり、 次の標的を殺すために、虎視眈々と機会を伺っている。 「斎場(メモリアル)について」 技能:知識レネゲイド 目標値9 メモリアルは他のレネゲイドビーイングと同じく人を知る欲求を満たすために行動している。 通夜で死者を弔う人々を知り、人の死について興味を抱くようになり、 死を身近に感じるために、次々と人を殺すようになった。 メモリアルが求めているのは死そのものと、その感情である。 自身が不死の存在であるために、決して死を理解することはできない。 殺した人間を喰らい、自身の一部として取り込む能力を持っている。   ※このエネミーはEロイス「悪夢の鏡像」、「変異する悪夢」を所持しており、  いつでも人格「笹森恵」を表出させることができる。 ※このネネミーはEロイス「究極存在」を所持しており、  あらゆるダメージを一切受けない。 「Eロイス究極存在の解除方法」 技能:知識レネゲイド 目標値9 メモリアル、もしくはメモリアルの取り込んだ人格である笹森恵が死を認識したとき、 不死の存在でいられなくなる。 メモリアルにこれを理解させることは不可能かも知れないが、 笹森恵ならば自身の死を理解することができるだろう。 ・シーンメモ:「ゼノスが探しているモノについて」を開示したら、        「斎場(メモリアル)について」の項目を提示。 ・シーンメモ:「斎場(メモリアル)について」を開示したら、        「Eロイス究極存在の解除方法」の項目を提示。 ―――――――――――――――――――――――――――――――― ミドルフェイズ シーン12 「VERSUS」 マスターシーン   那岐は抜き身の刃でメモリアルを切り刻む。 内臓、腱、関節、神経。 死を知らぬものに、死を与えるための攻撃。 しかし、どの一打とてメモリアルに傷を負わせることはできなかった。 メモリアル『お前に私は殺せない……、私もお前を殺すことに興味は無い』 那岐「…………ッッッ!!」 恵の姿を借りているが、その瞳には狂気が宿っている。 メモリアル『同族の死など興味無い…… が、』 メモリアル『邪魔をするなら容赦はしない……』 周囲に浮き上がる重力球。 メモリアル『自らの死で死を理解するがいい……』 それが一斉に那岐に叩きつけられる!! ・内容:那岐とメモリアルの戦闘シーン ―――――――――――――――――――――――――――――――― ミドルフェイズ シーン13 「疵だらけの女神」 シーンプレイヤー:ファティマ   那岐「また会ったな”同族喰い(ウロボロス)” さぁ、死合って……」 那岐はキミの目の前で倒れた。 剥き出しの闘志だけを迸らせ、傷だらけの体は地を這っている。 メモリアルを追っていた彼女は返り討ちにあったようだ。 那岐「あんたを理解したい」 那岐『シとは何だ?』 ・内容:敗れた那岐がファティマの前に現れるシーン ―――――――――――――――――――――――――――――――― ミドルフェイズ シーン14 「人形師の狂気」 シーンプレイヤー:有島栞音   キミは正文に経過報告を行った。 ゼノスの目的、その動機、そして”斎場(メモリアル)”について。 正文はキミを労わるような笑顔で頷きなら一部始終を聞いた。 そして、 突然立ち上がり、キミを殴りつけた! 正文「クズがっ! どうして”戦いの女神(ミネルヴァ)”を討ち取らない!!」 ・内容:正文が栞音を叱咤するシーン ―――――――――――――――――――――――――――――――― ミドルフェイズ シーン15 「サンセット」 シーンプレイヤー:春日井恋   ”斎場(メモリアル)”を追跡していたキミは、 遂にそれを捕捉することに成功した。 目の前には”日の出(ライジングサン)”の姿を纏った”斎場(メモリアル)”がいる。 メモリアル『殺し損ねたが、其方から出向いてくるとは都合がいい……』 メモリアル『一度ゆっくりと”二人で話をして欲しかった”』 ライジングサンの瞳から狂気の色が消えていくと、人格笹森恵が表出した。 恵「恋…… あたし、あんたを殺そうと……」 ライジングサン、メモリアルは別人の様にキミの前で泣き崩れた。 ・内容:恋がライジングサンに自身の死を認識させるシーン ・イベント「自身の死の自覚」 メモリアルの一部となってしまった笹森恵が自分の死を知ることによって、 Eロイス究極存在は効果を失う。 メモリアルはもはや不死の存在ではなくなった。 恵「うん……、薄々分かってた。そうなんじゃないかって」 恵「でも、あたし怖くて自分の死を受け入れられなかった」 恵「だから……」 恵「恋、あんたがあたしを殺して」 恵「あはは……、ごめん まだやっぱり覚悟が……」 恵「最後の最後までごめんね どうしてももう一度だけ会いたい人がいるの」 ―――――――――――――――――――――――――――――――― ミドルフェイズ シーン16 「別れ」 シーンプレイヤー:藤田健吾   調べた結果、キミは真相を知ることができた。 だが、それと同時に”既に死んでいる”恵を救う手段は何も無いという、 残酷な現実を知らされたのだった。 メモリアルを放っておくわけにはいかない。 だが、キミに眩いばかりの笑顔を向けてくれた少女を討てるのか。 決意を急かすかのように、メモリアルはキミの前に現れた。 メモリアル『彼女が話をしたいそうだ……』 メモリアル『死に対するお前の感情を垣間見れるなら私も吝かではない』 ・内容:恵が健吾に最期の別れを言うシーン ・シーンメモ:この後はマスターシーンを挟んでクライマックスに行くと宣言する。        何か欲しいシーンがあればそれに応じる旨を伝える。 ―――――――――――――――――――――――――――――――― ミドルフェイズ シーン17 「次の標的」 マスターシーン   メモリアルが悠然と歩を進める。 そこはUGN研究棟、正文の研究室がある一角。 あたりは血の海、エージェントや研究員の死体が転がっている。 メモリアルが向かう先は有島正文の研究室。 そう、メモリアルの次の目標は有島正文だった。   正文「ククッ……、待っていたぞバケモノ……」 メモリアル『…………、お前の死が欲しい……』 メモリアル『お前と妹の関係は酷く歪だ。死がそれに与える影響を知りたい』 正文「いいさぁ、やってみろバケモノ」 正文「人形師と人形の関係など何の面白味も無いだろうがなッ!」 メモリアルは腕から橈骨を剣の様に伸ばし、正文を一突き。 正文は糸の切れた人形の様にその場に倒れた。 ・内容:メモリアルが正文を襲撃するシーン ―――――――――――――――――――――――――――――――― クライマックスフェイズ シーン18 「フューネラル」 登場:藤田健吾、春日井恋、有島栞音、ファティマ   キミたちはそれぞれの目的でメモリアルを追っていた。 そして、偶然か運命か、この場に集結することができた。   笹森恵、の姿をしたメモリアルは血溜りの中に立っている。 蹲っているのは正文の亡骸。 メモリアル『場が整ったようだ……』 キミたちを見渡し メモリアル『さぁ、始めようか? 葬儀(フューネラル)を……』 瞳に狂気を宿らせ、殺意を向けてきた! ・内容:”斎場(メモリアル)”との戦闘 ―――――――――――――――――――――――――――――――― エンディングフェイズ シーン19 「魔石と女神」 シーンプレイヤー:ファティマ   彼女は再びキミの前に現れた。 那岐「あんたを理解したい」 しかし、今度は帯刀していなかった。 それどころか、松葉杖を付いて、全身に巻いた包帯はところどころ血を滲ませている。 那岐『アレはシねたか?』 ・内容:怪我の残る那岐がファティマにポジティブな興味を示すシーン ―――――――――――――――――――――――――――――――― エンディングフェイズ シーン20 「嘆きの追複曲」 シーンプレイヤー:有島栞音   戦いは終わった。 キミは恐らく兄の期待に応えることができただろう。 その兄も今となってはキミの足元の血溜りに横たわっているが。 「クズが、やればできるじゃないか。どうして最初からそうしない」 そんな声が聞こえてきた気がした。 ・内容:実は死んでない正文が現れるシーン ―――――――――――――――――――――――――――――――― エンディングフェイズ シーン21 「”記念碑(メモリアル)”」 シーンプレイヤー:春日井恋   ライジングサンのための小さな墓碑がある。 墓碑銘は無い。遺体もない。ただ石を積み上げただけの粗末なものだ。 キミはキミの大切な半身を失った。一人になったのだ。 どんな苦境でも手を取り合ってくれる大切な仲間はもういない。 勇斗「満足したか?」 キミの義父でありセルリーダーは、そんなキミを急き立てる。 ・内容:勇斗がキミに人であることを捨てるよう促すシーン 勇斗「分かるか? お前はモルモットでいた方が幸せなんだ」 勇斗「ニンゲンに憧れるな。どうせお前には耐えられない」 勇斗「戦い続けるうちに人間性というヤツは激しい痛みと共にどんどん削ぎ落とされ」 勇斗「やがて消えてなくなる」 勇斗「ならば、最初からそんなもの捨ててしまえ。その方が楽だぞ」 ―――――――――――――――――――――――――――――――― エンディングフェイズ シーン22 「”想い出(メモリアル)”」 シーンプレイヤー:藤田健吾   空手大会。キミにまだ手足があった頃、キミは決勝まで進出した。 次の対戦相手はキミのライバル清水隼人。 これまでのようにはいかない強敵だ。 はからずも顔を引き締めるキミに、恵は不安そうにタオルと飲料を渡す。 恵「お兄ちゃん……」 (回想シーンです) ・内容:健吾の回想シーン 久々に夢に出た過去の記憶だ。 今のキミには空手をする手足も無ければ、タオルと飲料を渡してくれる恵もいない。 時間は無慈悲で残酷な現実を教えてくれる。 だから人は記憶を残し、託すのだ。       ダブルクロス3rdEdition 「メモリアル」 END ―――――――――――――――――――――――――――――――― ■告知 トレーラー   故郷に帰ると久々に友人に会うことができた。 彼、或いは彼女は、記憶の中のそれよりずっと成長してて、 ただただそのことに喜びを感じる。 時間はそうした喜びを与えてくれると共に、 無慈悲な現実も教えてくれる。 人は変わらずにはいられない。 だから記憶を残し、託すのだ。   ここ数日、ゼノスの動きが活発化してきている。 各地でレネゲイドビーイングが目撃され、 UGNやFHとの衝突もたびたび起きていた。 プランナーは一体何を考えているのだろうか――。   ダブルクロス 3rdEdition 「メモリアル」 ダブルクロス――、それは裏切りを意味する言葉。     参加NPC    ”戦いの女神(ミネルヴァ)”坂月那岐(さかつき なぎ)   戦いを欲する協力型レネゲイドビーイングとその宿主。(上級p.112)    ”人形師(プッペンマイスター)”有島正文(ありしま まさふみ)   UGNエージェントにしてレネゲイド研究者。    ”日の出(ライジングサン)”   FHチルドレンの少女。恋とよくチームを組んでいたが、単独で出撃した際に死亡。    笹森恵(ささもり けい)   健吾の幼馴染の女の子。空手の大会を応援に行って以来、会うことがなかった。     ハンドアウト   PC1 藤田健吾 シナリオロイス:笹森恵 久しぶりにキミの前に現れた幼馴染は成長していて、 それは、かつてキミの背中ばかり眺めていた子供ではなかった。 快活で眩くさえ感じる笑顔が似合う少女は、 キミと再会できたことを心から喜んでいた。 「お兄ちゃん! お兄ちゃんだよね! 凄いかっこよくなってるから誰かと思っちゃった!」   PC2 春日井恋 シナリオロイス:”日の出(ライジングサン)” キミは虐げられていた。人間扱いされず、研究成果のための消耗品だった。 そんなキミが生き残ってこれたのは、同じ境遇のFHチルドレン、 名前は分からないけど”日の出(ライジングサン)”の存在があったからだ。 だが、キミが調整中に彼女は単独で任務に赴き死亡した。 「ねぇ、恋 あたし、いつかFH(ここ)抜け出して自由に生きるんだ」   PC3 有島栞音 シナリオロイス:有島正文 キミの兄は歪んでいた。キミを実験台に利用し、そのことを少しも気に病むことは無かった。 独自の理論による最強のオーヴァードの創造。それが彼の願いだった。 そんな彼はキミに無理難題を申し付けた。 ゼノスは何かを探している。それをヤツ等より先に手に入れて出し抜くこと。 「クズが、黙って言われた通りにやるんだ。今度口答えしたら二度と薬は出さないぞ」   PC4 ファティマ シナリオロイス:坂月那岐 霧谷を頼ることで難を逃れたキミだったが、その苦難が終わることはなかった。 目の前で坂月那岐が刃を抜いた。彼女は本気だ。 ゼノスの活動が活発化しているとは聞いていたが、 まさかキミの目の前に彼女が現れることになろうとは――。 「あんたを理解したい”同族喰い(ウロボロス)”。さぁ、死合ってもらおうか」     日時:5月28日(土曜日)22:30〜28:00 募集人数:4人 シナリオ傾向:頑張れば全米くらいは泣いてくれます 連絡事項:参加させたいPCを最大二人まで添付してご応募ください。       締切は5/26の24:00とさせていただきます。       参加PCを決定し、選考結果と共にハンドアウトを提示します。       当選された方で、ハンドアウトが気に入らない、時間に間に合わない等の連絡がありましたら、       お早めにkazuyaまでよろしくお願いします。 レギュレーション:Exp〜100、通常ステージのPCのみ、所属制限なし セッションチャンネル: #デュアルクロス_カズ #デュアルクロス_カズ裏 #デュアルクロス_カズデータ