■トレーラー   ポーランド国境にほど近い、空軍基地近くの酒場で二人の若いドイツ飛行兵が飲み交わしていた。   「はァ、全く、これを見てみろよガーデルマン 」 「なんだい、そりゃあ?」   二人は安酒を片手に、印刷のよくない空軍広報を見る。 それはスペイン内戦の連日の勝利を謳う見出しと、ドイツが誇るコンドル軍団の活躍ぶりをこれでもかというほど讃えた報告だった。   「俺は戦闘機乗りになりたかった、、、 それも勲章をいくつも貰うエースにだ。 ところが手違いやら人間関係のこじれやらで今は静かな静かな偵察部隊勤務さ。 」  一気に安酒を飲み下し 「 俺がスペインに行けてたら、メルダース中尉より頭一つ出た戦果を出してやれたのにな ・・・折角超人とかいう面白い力をもらったってのに 」   「 君の実力なら、確かにそうかもね でも、まだその力は世界に見せつける時じゃあないよ。総統閣下は来る大戦に備えてとっておきの戦力は温存しているんだ。今は雌伏の時なのさ 」 傍らの男が空になった相棒のグラスに酒を注ぐ。 「 ・・・すぐに君の時代は来る。 」   「 だといいんだがなぁ・・・ お? 」 広報誌の片端を見るなり、男の目の色が変わった。   「どうしたの? 」   そこにはドイツ軍の中でも、特に操縦の腕に自信のあるパイロットの募集告知だった。   北部アフリカのアトラス山脈にギリシャ神話の楽園「ヘスペリデスの園」があるという。 アーネンエルベの調査でその伝説の地の場所を特定したが、当該域は航空機でしか近づけず、更に気流の状況も悪い。 また地元民ではヘスペリデスの園を守る怪物「ラドン」の目撃情報もあるという。 コンドル軍団のエースパイロットにも後れを取らない、我こそはという空の戦士たちを求む。 ヘスペリデスの園には遺産「黄金の林檎」の樹があり、それを食べたものは不老不死の肉体を得るという。 黄金の林檎を持ち帰った者にはドイツの名にかけて、最高の栄誉と比類なき財産を与えよう。                    ―――アーネンエルベ長官 ウォルフラム・フォン・ジーバス   くだを巻いていたただの酔っ払いにしか見えなかったその男は、記事を見るなり顔つきを変えた。 猛禽類の精悍さ、いや・・・目にした獲物はたとえ神でも逃さない、魔王の哄笑だ。   「こうしている場合じゃあない! 休んでいる暇はないぞガーデルマン!!!」 「 ちょ、ちょっと・・・ まだ会計済ませてない・・・ 」   かくして、魔王は眠りから目覚め、翼を得る。       ダブルクロス 3rdEdition 「The North Wind and the Sun」    ダブルクロス――  それは、裏切りを意味する言葉。     ■募集用件 ・日時:7月07日(木曜)21:00〜26:00 ・募集人数:3〜4人 ・シナリオ傾向:ウィアードエイジステージ。所属制限なし。 ・連絡事項:参加希望の方はキャラを最大二人提出してください。       締め切りは7/05の24:00とさせていただきます。       参加PCが決定した後に詳細ハンドアウトを作成します。   ・レギュレーション:Exp〜100、ウィアードエイジステージのPCのみ、所属制限はなし。 ・セッションチャンネル:    irc.trpg.net (irc.cokage.ne.jp)    #デュアルクロス_●て・つ    #デュアルクロス_●て・つ裏    #デュアルクロス_●て・つデータ ■ハンドアウト ・PC1 <豪剣> 銅 透哉 ぶらりぶらりと旅を続けて気づけばアフリカの辺境、アトラス山を仰げる小さな村。 目下一番の問題は飢え死にしかかっている自分の身の上。サハラ砂漠をちょっと徒歩で横断したらこのざまだ。 多少は路銀を持っているので、酒場で馳走になろうと思ったところ どうにもトラブルな声と子供の鳴き声が聞こえてくる。 ドイツ兵「 ガキども、この山は立ち入り禁止だぜ。 入ろうとするやつは必要に応じて痛い目に会わせていいって言われてるんでな。 」 子供「 ご、ごめんなさい・・・でも どうしてもいかなくっちゃ 」 やれやれ、ナチスの悪漢どもと自分とは嫌な巡り合わせがあるようだ。 目下一番の問題を片付けようとしたその時、逆境したドイツ兵が仲間を呼ぶ ドイツ兵「 おい、そこの新入り、助けてくれ・・・不審者だ! 」 ルーデル「 ああ、確かに不審者がいるな。 」  シナリオロイス 「急降下爆撃」ハンス・ウルリッヒ・ルーデル ・PC2 絢爛舞踏 芝村 零歌 ぶらりぶらりと旅を続けて気づけばアフリカの辺境、アトラス山を仰げる小さな村。 さて宿でも取ろうかと思ったその時、黄昏の空に黄金の鱗を輝かせる翼竜が降り立ち、村を襲う。 ドイツ兵「こいつ・・・弾が通らねぇ、化け物め 」「 園を守る怪物、ラドンか・・・ 地上からは分が悪い、航空部隊を呼べ! 」 駐屯しているドイツ軍ばかりか民家まで襲おうとするこの怪物を放置してはおけない。 君は芝村に教えられた正義を胸に抱き、怪物に立ち向かった。  シナリオロイス 「黄金の園の守護者」ラドン ・PC3 イルマ・オブライエン スペイン領モロッコ南部、アトラス山脈付近でナチスドイツが大隊規模の軍隊とアーネンエルベの調査隊を派遣して遺産を探索しているという情報が入った。 話によればここにはギリシャ神話の楽園「ヘスペリデスの園」があるともいわれている。 だが、当該地域は峻険な大地と魔物によって守られた聖地とも呪われた地とも噂されており、ヘラクレスのような豪傑でもなければ陸路は厳しい。 空路はまだマシだろうが、魔物やナチスといった危険要素が満載な以上、並みのアビエイターではとても任せられない難行だ。 さてどうしたものか、といったところに電話がかかってくる。 ハワード・ヒューズ「イルマちゃ〜んw うちの会社でウルトラすっごい新型飛行機ができたんだけど、初飛行を二人で楽しまないか〜い? エジプトでも日本でもオーストラリアでも、もっといえば君のためなら月にだって行ってみせるよ! 」 ハワード・ヒューズ。航空会社ヒューズ・エアクラフト社社長にして、つい先日世界一周飛行の最速記録を樹立したアメリカ一のアビエイターである。 ・・・もっともはた目にはちゃらいプレイボーイにしか見えないが、この男を利用しない手はない。  シナリオロイス 「地球の空を制覇する男」ハワード・ヒューズ ・PC4 強欲(アンフォイシャイト) レインハルト・ディートリヒ 第三帝国総統という地位と超人という力を手にしたヒトラーは日の昇る勢いで世界を席巻しようとしている。 過去の権力者たちがそれを求めたように、彼が世界を得た後求めるのはすなわち永遠の命である。 ギリシャ神話の黄金のリンゴは食べたものに永遠の命をもたらす伝説がある。 これを得る冒険はヘラクレスの十二の難行の一つにも数えられ、それが生えるヘスペリデスの園はアトラス山の頂上にあるという。 その場所をついにアーネンエルベが特定したが、現地ではその場所は寂寥とした過酷な山岳地帯であった。 現地住民から魔物が出る呪われた地、と呼ばれ山奥に入って生きて戻ってきた者はいないという。 この情報をもたらしたのはアーネンエルベに協力するダークワンのスカーレットという者であった。 スカーレット「 黄金の林檎は恒久に燃え続ける太陽のごとき命を得た者に与えます。この山を乗り越えれば、それは必ず手にできるはずです。 」  シナリオロイス 「赤き娘」スカーレット OP1 シーンプレイヤー:イルマ 登場不可 スペイン領モロッコ南部、アトラス山脈付近でナチスドイツが大隊規模の軍隊とアーネンエルベの調査隊を派遣して遺産を探索しているという情報が入った。 話によればここにはギリシャ神話の楽園「ヘスペリデスの園」があるともいわれている。 だが、当該地域は峻険な大地と魔物によって守られた聖地とも呪われた地とも噂されており、ヘラクレスのような豪傑でもなければ陸路は厳しい。 空路はまだマシだろうが、魔物やナチスといった危険要素が満載な以上、並みのアビエイターではとても任せられない難行だ。 さてどうしたものか、といったところに電話がかかってくる。 ハワード・ヒューズ「イルマちゃ〜んw うちの会社でウルトラすっごい新型飛行機ができたんだけど、初飛行を二人で楽しまないか〜い? エジプトでも日本でもオーストラリアでも、もっといえば君のためなら月にだって行ってみせるよ! 」 ハワード・ヒューズ。航空会社ヒューズ・エアクラフト社社長にして、つい先日世界一周飛行の最速記録を樹立したアメリカ一のアビエイターである。 ・・・もっともはた目にはちゃらいプレイボーイにしか見えないが、この男を利用しない手はない。 登場&RPどうぞ OP2 シーンプレイヤー:レインハルト 登場不可 ウォルフラム・ジーバスから遺産探索の命令を受け君はアフリカの空を行く輸送機の中にいた。 アーネンエルベ「久しぶりの遺産探索だ。失敗は許されん・・・今回の品は総統閣下本人が随分と所望らしいからな。 」 ともにするのは数人の航空兵とアーネンエルベの同僚、そして今回の情報をもたらした闇の一族、スカーレットという名の女だ。 夜闇のような黒髪と、炎のような赤い目。美人だが影と闇と裏のありそうな、いかにもダークワンらしい妖艶さを持っている。 スカーレット「 あら、あなただけ随分とお若いのね? 」 登場&RPどうぞ OP3 シーンプレイヤー:透哉 登場不可 ぶらりぶらりと旅を続けて気づけばアフリカの辺境、アトラス山を仰げる小さな村。 目下一番の問題は飢え死にしかかっている自分の身の上。サハラ砂漠をちょっと徒歩で横断したらこのざまだ。 多少は路銀を持っているので、酒場で馳走になろうと思ったところ どうにもトラブルな声と子供の鳴き声が山のほうから聞こえてくる。 ドイツ兵「 ガキども、この山は立ち入り禁止だぜ。 入ろうとするやつは必要に応じて痛い目に会わせていいって言われてるんでな。 」 子供「 ご、ごめんなさい・・・でも どうしてもいかなくっちゃ 」 登場&RPどうぞ 涙声の子供、威圧する兵士・・・強面の兵士が子供の持っている包みから立ち上る芳香に気づくなり、その表情を嫌に緩ませた。 ドイツ兵「 丁度腹が減ってたんだ。その包みの中、美味そうなもんが入ってるな。 そいつをくれたら目をつむっててもいいぜ。 」 子供「え・・・駄目だよ、これをお姉ちゃんに届けないと・・・ 」 と、子供が陳情する間もなく、兵士は包みを強引に奪い取った。 ドイツ兵「 ほう、予想してた通りだぜ。 」 中身はバスティラっていうモロッコの料理ですね。パイみたいな感じ。 http://erecipe.woman.excite.co.jp/features/071022suyo/05.html ドイツ兵「 なんだてめぇは? 」 ドイツ兵「 おい、そこの新入り、確かルーデルとかいったか? 助けてくれ・・・不審者だ! 」 振り返れば後ろには精悍な顔つきのドイツ兵、若いがまだ新しい空軍兵装はきっちりと様になっている。 ルーデル「 ああ、確かに不審者がいるな。 」 と、若い兵士は透哉を素通りして、もう一人のドイツ兵に近づいて ルーデル「 ドイツの軍服を着て、子供から弁当を奪おうとする山賊。 こりゃあどこからどう見ても不審者だな! 」 ドイツ兵「 待てっ、、 ぐはぁぁぁっ!!! 」 ドイツ兵はルーデルの拳をくらって真後ろにふっとばされて気絶した。 ルーデル「 なあ、ボクちゃん、災難だったな。 これでも嘗めて元気だしな。 」子供に飴をいくらか握らせつつ  ルーデル「 だが山が危険なのは間違いないからな、入らないほうがいいってのは正しい。 息苦しくなる霧とか、黄金の怪物が出たとか 色々あるんだってよ。」 ルーデル「 っと・・・ 」 小柄な航空兵「 おーい、ルーデル、こんなところにいたのかい? 駐屯地が騒がしいんだよ。空軍に呼び出しがかかってる。 」 ルーデル「 ほう、こうしちゃいられないな。 」 「 じゃあな、やんちゃは子供の特権だが母親を泣かせるようなことだけはすんじゃないぞ。 」>子供  OP4 シーンプレイヤー:零歌 登場不可 ぶらりぶらりと旅を続けて気づけばアフリカの辺境、アトラス山を仰げる小さな村。 さて宿でも取ろうかと思ったその時、黄昏の空に黄金の鱗を輝かせる翼竜が降り立ち、村を襲う。 ドイツ兵「こいつ・・・弾が通らねぇ、化け物め 」「 園を守る怪物、ラドンか・・・ 地上からは分が悪い、航空部隊を呼べ! 」 これでは泊まる宿探しをしている間に宿屋が潰されかねない。 ラドン「 グオオオオオオン!!! 」 こうしている間にも、怪物は戦車を踏みつぶし、民家を尾で薙ぎ、木々を咆哮でなぎ倒していく。 登場&RPどうぞ 住民「 家が、、、ワシの家が、、、 」「そんなことより、逃げるんだよ!!」 「それにしても、山の神様が御怒りなんだろうか・・・ 」「 鉤十字の連中だけならともかく、ワシらまで・・・年ごとの祭りは欠かさなかったのに 」 ドイツ兵「 おお、来たぞ! 」 空軍の編隊が東の空から現れ、怪物に向かって機銃を打ちかける。 ラドン「 グアアアアアアン!!! 」 機銃は怪物の鱗に傷を負わせたが、反撃の咆哮が一息吹くと風の刃となって数機の翼を折る。 しかし翼を折られてもなお怪物へ特攻していく機影が一つ。 ルーデル「 ガーデルマン! もう少しバランスを水平にできないか? 」 ガーデルマン「 、、、い、今集中してるっ だから着陸地点に誘導して・・・」 ルーデル「 いや、このままギリギリまで突っ込むぞ。敵の頭を狙える。幸い、やつは陸で戦ってる骨のあるやつに構っているようだ。 」 ガーデルマン「・・・そうか、君ならそういうだろうね! 」  機体の翼がみるみるうちに修復されていき、瞬きする間に怪物の頭上まで急降下、爆撃、さらに離脱。 ラドン「 ォォォォオ!!!! 」 ルーデル「 やったぜガーデルマン!! 」ガーデルマン「ま、前! 前!! 」「 っげ・・・ 」 爆撃に成功させたのもつかの間、爆撃機は林の中に突っ込んで墜落した。 怪物の頭から首周りが血塗れだ。 怪物はたまらず逃げ去り、それを地上のドイツ軍が追撃しようとする。 ドイツ軍「追え! 生かせばまた襲ってくるぞ! 」 しかし怪物の巨体は山に入ろうとしたところで、ふっとその姿を消してしまった。 ドイツ軍「 消えた、だと・・・? 」 ミドル1 シーンプレイヤー:レインハルト 登場不可 さて、この村が秘宝探索の駐屯地らしいが ひしゃげた戦車に墜落した戦闘機、担ぎ込まれる怪我人に消化作業中の家屋と何故か戦争でもしていたのかのような有様である。 士官「 怪物の襲撃に遭遇しまして・・・ 被害は思いのほか甚大、ですが親玉と思われるものに深手を負わせましたのでしばらくは大人しいでしょう。 」 登場&RPどうぞ 士官「 地形と気流の解析によって山頂までのルートを割り出しました。 念のため地上路の探索もさせましたが、あちこちの地形が脆くなっていて頻繁に土砂崩れが起きている模様。やはり空から行くのが良いものかと 」 士官「 調査隊の護衛機の再編を終えました。 いずれも腕利きのパイロットです。 特にそっちのルーデル君は新人ながらもあの怪物に一矢報いた度量と操縦手腕を持っています。 」 ルーデル「 中尉、この方たちを乗せた輸送機を無事に「楽園」とやらに送り届ければいいんですね? 」 士官「 ああそうだ。 この任務はかの秘宝の探索。それも総統が心待ちにしている重大任務だ。 無事に終えれば昇進も勲章も期待できる。 」 ルーデル「 なるほどね。 俺としてはまずは神話の世界にどれだけ自分たちの腕が通じるか試してみたいが、戦勝後の祝杯も確かに大事なもんだしな。 」 ミドル2 シーンプレイヤー:芝村零歌 登場不可 ラドンが消えた先は不気味なほど静かな森だった。そこに追撃するドイツ兵が藪を分ける音がしきりに耳を騒がせる。 ドイツ兵「 ち、どこまでも面妖じみてるぜ テルエルに出撃した方がまだ楽だったんじゃないか? 」「 そういうなよ、相手は怪物、だが手負いは手負いだ。 」 だが、よく聞いてみると探索するドイツ兵の声にまじって微かに喘鳴が聞こえる。 人の声・・・?  その先をよく目を凝らしてみると。 モロッコともスペインともつかない、ギリシャ風のトーガを着た金髪の女性が木陰に隠れて蹲っている。よく見れば頭から血・・・ 他にも体のあちこちに大小さまざまなひっかき傷がある。 登場&RPどうぞ 女性「・・・ このぐらいの傷、なんのことはない 」傷は一瞬で塞がっていく。だが、傷はいやしてもつらそうなのは変わらない。 女性「村人たちに伝えて この山から出来る限り遠くへ逃げろ、って 」「 あなたもこの山から去った方がいい 」 話し込んでいるうちにドイツ兵の話し声が近くなって行く 女性「・・・もう時間がない。 村人たちは任せた ・・・早く園を侵される前に 」 女性は森の奥に姿を消した。 女性がいたところをよく見てみると腕輪が落ちている。 腕輪はとても古い文字がびっしりと書かれていて、それなりの大きさの金属の割にとても軽い。 ヘスペリア ミドル3 シーンプレイヤー:イルマ、透哉 登場不可 ヒューズ「いやまったくエキサイトな空の旅だねぇ 」 こんなはずではなかった。 いや、こうなるのが当然だったのかもしれない。 秘宝があるところに不吉がつきまとわないわけがないのだ。 飛行機の後ろを見てみると、馬くらいの大きさの翼竜が鳴き声を荒げて追いかけてきている。それも3,4匹は見える。 ヒューズの操縦の腕とイルマのソラリスの妙技でかわし続けているが、相手のテリトリーだけに完全に振り切るのは難しい。 一方透哉は、砂状に脆くなっており、ところどころ崩れている山道に苦戦しながら登山をしていると 空に怪物に追い回される飛行機があるのが見えた。 見た感じナチスの戦闘機ではなく、民間機のようだ。 登場&RPどうぞ ミドル4 シーンプレイヤー:レインハルト 登場不可 アーネンエルベの一行を乗せた輸送機は5機の護衛戦闘機に取り巻かれてアトラス山の山頂付近へやってきた。。 上から見ると、砂山なのか岩山なのかわからないくらい乾いてひび割れた大地が広がっているばかりだ。楽園らしいところはどこにも見えない。 アーネンエルベ「 やれやれ、生命の園ではなく冥府の門じゃないのか? ここにあるのは。 」 彼らと同じくそんなことを思いながら外を見てみると、雲間にドイツ軍ではない不審な機影が見えた。 航空兵「 不審な航空機を発見、いかがします? 」 航空士官「護衛機を二機やって撃ち落せ、この時期にこの山に来るという事は十中八九秘宝目当ての敵だろう。 残りは輸送機の護りに集中、周囲に警戒だ。 」 航空兵の通信が耳に入る。 通信の通り、護衛機が二つ輸送機から離れていくのが見える。一機はルーデルとかいう新参兵の機体だ。 それを見届けると・・・周囲が薄い霧に包まれていくのを感じる。何か嫌な予感がする。 航空兵「 な、なんだ、これは・・・!! 」 ふと窓の外を見れば 残った護衛機3機が翼を見えない何かに叩き折られて次々と墜落して行った。 しかし周囲には敵影らしいものは一つも見えない。 登場&RPどうぞ 航空士官「 なん・・だと 」 航空士官「 どうした? 」 航空兵「 輸送機から・・・ この輸送機から 護衛機を落とした何かが打ち出され・・・ぐあああああ!!!」 航空士官「 あ、あなたは。。。!! がはっ、、」 通信はそれきり永遠に途絶えた。 スカーレット「 ふふふ、秘宝の情報をちらつかせたらあっさり信用しちゃって・・・ お馬鹿さんたちね 」 スカーレット「 強欲の代償としてあなたたちの命をもらうわ。 」 スカーレットが腕を黄金の獣の爪に変え、それを撫でるように振るうと、機体の壁や床が紙のように容易く破れていく。 スカーレットは瞬間退場を使用し、輸送機を滅茶苦茶にした後、姿を黄金の竜に変えて霧の空に去った。 ミドル5 シーンプレイヤー:透哉、イルマ 登場不可 ヒューズ「いやぁ ますますエキサイトしてきたよ。 冒険にはこれくらいのスリルがあってしかるべきだね! そう、思わないかい? 」 こんなはずではなかった。 いや、こうなるのが当然だったのかもしれない。 秘宝があるところに不吉がつきまとわないわけがないのだ。 飛行機の後ろを見てみると、ナチスの戦闘爆撃機が二機追撃してくる。 しかも、片方のパイロットはルーデルだ。時に接触スレスレになるくらい肉薄する無茶苦茶な操縦と雷を扱うエフェクトでこちらを少しづつ着実に追い詰めていく。 僚機との連携も見事だ。 ルーデル「 戦車でも怪物でも戦闘機でもないのに、これだけ腕を振るえる極上の相手がいるたぁな。」 登場&RPどうぞ ルーデル「 よぉ、日本人、また会ったな。 死ぬには惜しい男だが 戦場で会ったからには軍人として容赦はしないぜ。 」  ルーデル「 投降するならその限りじゃあないが、それじゃあお互いに面白くない、って思わないか? お前もやれるんだろう? 見せてみろよ 」 ガーデルマン「 油断するなよ、操縦者もそうだけど、あの飛行機、民間機っぽいわりには凄い性能いいよ。 」 ルーデル「 油断に見えるか? 誘ってるんだよ。 」 ガーデルマン「・・・ルーデル、水を差すようだけど 輸送機の様子がどうもおかしいよ! 」 ルーデル「 おっと。ナイトを取るのに夢中になってチェックメイト食らうのは勘弁だな。 この勝負預けた! 」 ヒューズ「 む・・・ どうも右翼に嫌な音がするね・・・ どこか適当な場所に降りて様子をみたいところだよ。 」 ミドル6 シーンプレイヤー:零歌、レインハルト 登場不可 スカーレットは輸送機を滅茶苦茶にした後、姿を黄金の竜に変えて霧の空に去った。 輸送機は山間へ落下し、大爆発を起こした。 貴重な資料も乗員も残らず灰だ。  ただ、レインハルトはとっさに獣化師から奪った鱗の鎧と氷使いから奪った氷の盾の能力に身を包んだおかげで無傷で着陸することができた。 とはいえ便利な同僚も失い、魔物が徘徊する荒れた山を一人でうろつくのは勘弁願いたいところだ。   一方、零歌はキュマイラ的な獣の勘を働かせて、謎の女性が去った先を追いかけていた。 登場&RPどうぞ 零歌の持ってる指輪は情報:神秘で鑑定可能です。 ・門の指輪 この指輪はオルクスシンドロームに感染しているEXレネゲイドで、特定の場所でこの指輪を持った者が指輪に書かれた刻印を読み上げることで隠された領域に入ることができる。 ルーデル「 こいつぁ、、、しまったな・・・ くそっ 馬鹿なことしちまった 」 ようやく離れていたルーデルとガーデルマンが戻ってきた。 自分たちが離れている間に親機を落とされ、怒りと悔悟の表情だ。 ガーデルマン「 ・・・とにかく、生存者を探そう。 」 ミドル7 シーンプレイヤー:透哉、イルマ 登場不可 ヒューズは山頂の平坦な地形を見つけて飛行機を止める。翼の一部がルーデルの攻撃で破損したらしい。しばらく応急処置に時間がかかるそうだ。 ヒューズ「んーむ、こんなことならメカニックも連れてくるんだったな。 ま、この程度なら自分でできる。 」 その間周囲の危険を探っていると、ギリシャ建築風の祠のような建物を見つけた。 その手前で血の気を失せた顔をしているトーガ姿の女性が佇んでいる 女性「 ない・・・ ない 腕輪が・・・ 」 登場&RPどうぞ 女性「 仕方ない、か・・・ このことは 誰にも口外しないでください。 」 女性「 わたしの姉、エリテュイアはナチスを憎むあまり、恐ろしいことをしようとしています。 」 ヘスペリア「 この山の周囲の命を黄金の林檎に集め、その力を自分に取り込もうとしています。 黄金の林檎は食べたもののうち、資格のある者にだけ絶大な力を与えます。 」 「ただ、資格がない者は衝動をただ周りにふりまく魔物に姿を変えてしまいます。わたしと姉以外の魔物は、今まで林檎を食べ、選ばれなかった者たちのなれの果て。」 メタ的に言えば、ヘスペリデスの園というのは周囲の生命力をじわじわ吸って黄金の林檎=賢者の石を作り上げる装置のようだ。ただ普通は一個作るのに何千年とかかる。 それをわざと装置を暴走させて周囲の命を片っ端から吸収させて短期間で石を作ろうとしている。 ナチスに情報をもたらしたのは、ナチスの兵士を集めて生命力を賢者の石の材料にするため。 周囲の地形から命を吸っているため、それを還元するために数年ごとに賢者の石の力で土地を豊かにしている。 そのため土地の人から神の山、神の加護とあがめられているが、そもそも土地の命を吸っているためにヘスペリアは罪悪感を感じていた。 逆に姉であるエリテュイアは、自分たちを崇めてくれる土地の人の命は自分たちの好きにしていいと考えている。 エリテュイアは彼らの命を吸って、巨大な賢者の石を作り、ナチスを滅ぼそうとしている。 だが、エリテュイアの行動を見る限り、ナチスを滅ぼすためならば他にどんな犠牲を出すのも厭わないだろう。 ミドル8 シーンプレイヤー:全員集合 二機の戦闘機が山頂に近づいてくる。見ればルーデルとガーデルマンのようだ。 だが、先程のようなぎらついた敵意は感じない。それに別に2人が乗っている。零歌とレインハルトだ。 ほどなく二機は山頂に着陸する。 登場&RPどうぞ 知覚で目標11といってみる。 「 いやあああああ!!! 」  祠のほうからヘスペリアの悲鳴が スカーレット=エリテュイア「 ヘスペリア、あなたが協力しないとあれば、せめて石になってわたしの一部になりなさい。 」 ヘスペリアは更に傷を増やしてぐったりと倒れている。 スカーレット「 ・・・思いのほか数が多くなったわね。 しかも、生きてたんだ・・・ 人の身の癖にしぶといこと」レインハルトを見て スカーレット「まあいいわ、数には数よ。」 Eロイス:さらなる絶望を使用 無数の黄金竜(トループ)が山中から集まってくる!! ルーデル「・・・ガーデルマン、いけるか? 」 ガーデルマン「 いけるか? なんて君らしくない、 こうしてはいられん、行くぞ!  じゃないのかい? 」 ルーデル「 それもそうだな。 」 「 ってわけで、あの女は任せた。・・・透哉! あんなやつにやられるのは俺が許さん 」 ヒューズ「 おいおい、さも君が主人公みたいな面してるね、困るよ、これじゃあ僕の面目が丸つぶれだ。 じゃあしばらくその娘(ヘスペリア)は僕が守ってみせるよ 」 ヒューズ「 一人だけ恰好つけさせはしない。 なに、修理も終わったし時間稼ぎくらいは役に立てるさ。 」 ヒューズ「 イルマ、 これが終わったら行きたいところを何でも言うといいよ。 そうすればそこに行くために死なないよう頑張れるからね。 」 クライマックス 全員集合 腕輪の呪文を読み、祠の奥に現れた道を進んだ先には 光と緑にあふれる神話の庭園が拡がっていた。 木々には見たことのない南国の果実が瑞々しく鈴なりになっており、太陽は見えないのに、柔らかな光が空から降り注いでいる。 流れる小川は濁りが全く見られず、川底の魚がありありと見ることができる。 だがこの美しい庭園は、まぎれもなく他者の命と屍の上に成り立っている。 森を抜ければ、そこには黄金色の林檎が鳴る木が一本。 エリテュイア「もうすぐよ、もうすぐ、育つのよ 」 登場&RPどうぞ HP260 行動22 マイナー:完全獣化+破壊の爪+鷹の翼 メジャー:かまいたち+獅子奮迅+音速攻撃+銘なき刃+天を総べるもの 16r7+5 d10+26 マイナー:ライトスピード メジャー:かまいたち+獅子奮迅+音速攻撃+銘なき刃+天を総べるもの+浸透撃+吠え猛る爪 16r7+5 d10+23 オート:獣の魂 マイナー: メジャー:音速攻撃+銘なき刃+天を総べるもの+神速の鼓動 21r7+5 d10+26 オート:獣の魂 マイナー: メジャー:かまいたち+獅子奮迅+音速攻撃+銘なき刃+天を総べるもの+マシラのごとく 16r7+5 d10+66 空蝉 魔獣の証 -210